外界の中の知識
人は環境を構造化して、思い出さなくてはならないものに関する多量の情報を手に入れることができるようにしている。
そのために、「ofの知識(事実についての知識)」と「howの知識(手続きについての知識)」という二種類の知識を使って活動している。
- ofの知識(事実についての知識)
- 事実と規則の知識を含んでいる。文章にするのも容易だし、教えるのも簡単。
- たとえば、「赤信号は止まれ」
- howの知識(手続きについての知識)
- howの知識の多くは意識下に隠れている。文章にするのは難しく、教えるのは困難。
- たとえば、「音楽を演奏する」「テニスでサーブをリターンする」
記憶の構造
人間の記憶というものは本来、頭の中の知識(内的知識)であると言える。人がどのように記憶を使い、情報を検索するかは次の三つが重要である。
- 恣意的なものに関する記憶
- 意味のある関係に関する記憶
- 説明による記憶
- 意味のある関係に関する記憶
- 適切に解釈することによって、覚えたり実際に使ったりする作業はささいなものになる。何も説明していないことに注意。解釈と理解を混同してはならない。
- 説明による記憶
- メンタルモデルを使うことによって、人は覚えていないような場面で適切な行動を引き出すことができる。すばやくなめらかに実行しなければならないような課題に関して言えば最適ではないことに注意。