ページ高速化の一つの手段として推奨されるCSS、JavaScript の圧縮。
CSS、JavaScript の圧縮とは、各ファイル内のインデントや改行をすべて取り除くことですが、手動で対応するのはさすがにツライ。圧縮したファイルの修正や更新はもはや狂気沙汰。そこで、通常通りに記述したCSS、JavaScriptをツールで自動圧縮します。
このあたりはエンジニア任せではなくコーディングするWebデザイナーにとっても必要なスキルになったということで遅まきながら取り入れました。
ちなみに、速度に関する情報はGoogleが提供しているPageSpeed Insightsの中のPageSpeed Insights のルールにあります。
ここを配慮に入れたデザインがトレンドになったりもしてますね。
CSSだけならSassで、JSもならGrunt
そもそもSassやGruntってなに?ってことになるけど飛ばします。少なくとも、Sassを取り入れればCSSの圧縮、Gruntを取り入れればCSSとJavaScript の自動圧縮ができるようになります。
Sass以外にもLESS、Stylusがあったり、Grunt以外にもgulpなどいろいろあるらしいですが、Gruntを採用しました(gulpはgruntなみに記事がヒットするようになったら乗り換え考えます)。
前提環境(自分の取り入れた環境)
OS X Yosemite 10.10.2
*Windowsや古いMacは対象外の記事となります。Windowsや古いMacの場合は「Grunt windows」「Grunt ruby mac」でググってもらえるといろんな記事が出てきますのでそちらを参考にされてください。
前置きが長くなりました。いろんなサイトを見つつなんとかできたので、その備忘録。紹介サイトのままコマンドを入力して対応したのでそれぞれの意味はほぼわからず、初めて聞くワードもとりあえずスルー・・参考にされる方は自己責任でお願いします(逆に言えばそんな自分でも取り入れることができました。)。
ちなみにうまくいかないときのキーワードは「sudo」でした。
導入までの流れ
- Node.jsをインストール
- ターミナルを起動し、Node.jsがインストールされたことを確認
- grunt-cli のインストール
- Gruntを利用したいディレクトリへ移動する
- npm init
- Gruntをインストール
- Gruntのプラグインをインストール
- Gruntfile.js を用意
使ってみる
- 圧縮
- 自動圧縮
- 自動圧縮を終了
1. Node.jsをインストール
公式サイトからインストール。
公式サイトのインストールボタンをクリックし、ローカルにダウンロード。ダウンロードしたファイルをダブルクリックで起動。指示に従いインストールを完了させる。
# 自分は初期設定を変更することのないままインストールしました。
2. ターミナルを起動し、Node.jsがインストールされたことを確認
- ターミナル
- node -v
入力後エンター。node.js のバージョンが表示されます(自分の場合は「v0.12.0」と表示されました)。
3. grunt-cli のインストール
- ターミナル
- sudo npm install -g grunt-cli
入力後エンター。パスワードの入力を聞かれるので、パソコンを起動時に入力しているパスワードを入力してエンター。ちょっとするとターミナルの画面上に文字がばーっと表示されインストールされます。
4. Gruntを利用したいディレクトリへ移動する
- ターミナル
- cd /Users/mba/Documents/work/web/htdocs/
「/Users/mba/Documents/work/web/htdocs/」は任意。作業ディレクトリ場所を指定します。
「cd (半角スペース)」を入力後、作業フォルダをターミナル上にドラック&ドロップで反映されます。入力後エンター。
5. init
- ターミナル
- npm init
入力後エンター。なんか聞かれるので、適当に入力、不明点はエンターで飛ばして、最後に「yes」を入力してエンターを押すと、 4.で移動したGruntを利用したいディレクトリ直下に、package.jsonというファイルが生成されます。
6.Gruntをインストール
- ターミナル
- sudo npm install grunt –save-dev
入力後エンター。パスワードの入力を聞かれるので、パソコンを起動時に入力しているパスワードを入力してエンター。ちょっとするとターミナルの画面上に文字がばーっと表示されインストールされます。また、 4.で移動したGruntを利用したいディレクトリ直下に、node_modulesフォルダが生成され、その中にgruntディレクトリが生成されます。
7. Gruntのプラグインをインストール
- ターミナル
- sudo npm install grunt-contrib-uglify
- sudo npm install grunt-contrib-Sass
- sudo npm install grunt-contrib-watch
手順は6と同じ。とりあえず、3つ入れました(uglifyはJavaScriptを圧縮、SassはCSSを圧縮、watichはファイル更新があったときに自動圧縮するプラグイン)。
6.で作られたnode_modulesフォルダの中に、grunt-contrib-uglify、grunt-contrib-sass、grunt-contrib-watichの3つのディレクトリが生成されます。
8. Gruntfile.js を用意
4.で移動したGruntを利用したいディレクトリ直下に、Gruntfile.jsというファイル名のJavaScriptファイルを作成します。
- Gruntfile.js
-
module.exports = function(grunt) { grunt.initConfig({ Sass: { options: { style: 'compressed', sourcemap: false, noCache: true }, styles: { src: 'sample.css', dest: 'sample.min.css' } }, uglify: { js: { src: 'sample.js', dest: 'sample.min.js' } }, watch: { Sass: { files: ['sample.css'], tasks: ['Sass'] }, js: { files: ['sample.js'], tasks: ['uglify'] } } }); grunt.loadNpmTasks('grunt-contrib-Sass'); grunt.loadNpmTasks('grunt-contrib-uglify'); grunt.loadNpmTasks('grunt-contrib-watch'); };
ファイル名は任意。ルートはGruntをインストールした場所となり、そこから相対パスでファイルを指定します。この例だと、「sample.css」ファイルは「sample.min.css」というファイル名で圧縮され、「sample.js」は「sample.min.js」というファイル名で圧縮されます。
以上で、環境が整いました。
早速使ってみます
Gruntfile.js で設定した内容を実行します。
ターミナルを起動し、Gruntをインストールした場所に移動
- ターミナル
- cd /Users/mba/Documents/work/web/htdocs/
「/Users/mba/Documents/work/web/htdocs/」は任意。
CSSを圧縮
- ターミナル
- grunt sass
入力後エンター。Gruntfile.js で設定したとおり、sample.min.css が生成されます。
JSを圧縮
- ターミナル
- grunt uglify
入力後エンター。Gruntfile.js で設定したとおり、sample.min.js が生成されます。
自動圧縮
- ターミナル
- grunt watch
入力後エンター。ターミナル上に「Running “watch” task(改行)Waiting..」と表示されます。Gruntfile.js で設定したとおり、sample.cssを更新すれば、sample.min.css が自動生成され、sample.jsを更新すれば、sample.min.js が自動生成されます。
自動圧縮を停止
ターミナル上で、[control] + [c] 。
今回紹介した内容は、実際にできることのほんの触りでしかないそうです。ただ基本の取り入れ方はこれで知ることができたので、次はCSSスプライトの自動化もしたいので、compassプラグインを入れてみようかなと思います。