swfファイルをブラウザ上に表示するために、flash playerの有無やバージョンの判別をする最も普及しているといっても過言ではないライブラリ「swfobject」がある。実際に使用したことがないので詳細は不明だが、Dreamweaver CS4ではデフォルトで実装されているらしいので、今後「swfobject」のシェアは増加していくだろう。
でも、個人的にはライブラリに頼らずともIEの仕様に左右されることなく、期待通りのswf表示を実現していきたいと考えている。
前置きが長くなりました。個人的には、書き出したswfバージョンがflash playerのバージョンに足りていなかったら、最新版をインストールしてもらえばいい、という考えなのですが、どうしてもflash playerのバージョン判別をしなくてはならない状況(たとえば広告を表示する場合、最新版のFlash Playerのインストールを促すのは良い対策とは言えません)が発生してしまい対応に困っていました。
そこでググる。
adobeサイトで見つけたJavascriptは以下。
var plugin = ( navigator.mimeTypes && navigator.mimeTypes["application/x-shockwave-flash"] ?navigator.mimeTypes["application/x-shockwave-flash"].enabledPlugin : 0 );
alert( parseInt(plugin.description.match(/\d+\.\d+/)) );
ただ、このスクリプトではIEでは機能しません。IEでは「’description’ は Nullまたはオブジェクトではありません。」というエラーを返してくるのです。
調べて知ったのですが、どうやらFlash Playerの格納場所と処理方法は、IEとIE以外で違うそうです。
イメージとしては、IEはシステムに組み込まれActiveXで実行され、それ以外はプログラムファイルのプラグインとして、各ブラウザのプラグインフォルダ内に格納されるといったところでしょうか。
IEでFlash Playerのバージョンを取得するには、下記のように記述するとよいらしいです。
var tmp = new
ActiveXObject(“ShockwaveFlash.ShockwaveFlash”).GetVariable(“$version”).match(/([0-9]+)/);
alert(tmp[0]);
IEとそれ以外で分別した記述をすることで、Javascriptでflash playerのバージョン判別することができるようになります。
if(navigator.plugins &&
navigator.mimeTypes[‘application/x-shockwave-flash’]){
var plugin = navigator.mimeTypes["application/x-shockwave-flash"].enabledPlugin
var flashplayer_ver = parseInt(plugin.description.match(/\d+\.\d+/));
}else{
var flashOCX = new ActiveXObject("ShockwaveFlash.ShockwaveFlash").GetVariable("$version").match(/([0-9]+)/);
var flashplayer_ver = parseInt(flashOCX[0]);
}
alert(flashplayer_ver);
お〜、いい感じになりました。
ただ、http://groundwalker.com/blog/2007/08/flash_version_detection_with_javascript.htmlで気になる記述を見つけてしまいました。以下抜粋。
Flash Player のバージョンを得るポイント
- IE以外は plugin=navigator.mimeTypes[‘application/x-shockwave-flash’].enabledPlugin から取得
plugin=navigator.plugins[‘Shockwave Flash’] でも取得できるが、Macで QuickTimeでFlashを有効にしている場合、実際使われるプラグインじゃなくなってしまう。- IEは axo=new ActiveXObject(‘ShockwaveFlash.ShockwaveFlash.x’) から取得 ※xはバージョンによって変わる
- ver2以下: x=なし
- ver3〜5: x=3
- ver6: x=6
- ver7以降: x=7
- axo の場合 GetVariable(“$version”) で “WIN 6,0,21,0” みたいなバージョン文字列が得られる
ただし、verion 6.0.22〜29はこれを呼ぶとIEがクラッシュする(ほんとにクラッシュする。。)。また、ver3はこれを呼ぶとthrowする。- plugin の場合、plugin.description から “Shockwave Flash 9.0 r28” みたなバージョン文字列が得られる
ただし、MacでQuickTimeでFlash再生するように設定していると、QuickTimeプラグインの説明文字列が返るので注意
え?クラッシュ!?これは危険すぎる!とてもじゃないけど、Flash Player 6だけはインストールしたくない。
というか、アクセス解析でFlash Playerのバージョンをチェックして、シェアによっては、バージョン6以下は切り捨てる対応もありかもしれない(ちなみにhttp://groundwalker.com/blog/2007/08/flash_version_detection_with_javascript.htmlでは、すべてのバージョンの判別方法が記述されています)。
というわけで、以上を踏まえ、自分なりのflash playerのバージョン判別JSを作成してみました。
Javascriptでflash playerのバージョン判別のまとめ
- 仕様
- Flash Playerのメジャーバージョンを抽出する
- バージョン6以下は、値を「0」にする
- Flash Playerがインストールされていない場合は、値を「0」にする
function FlashPlayerVer(){
//初期設定
var flashplayer_ver = 0;
//IE以外の場合
if(navigator.plugins && navigator.mimeTypes[‘application/x-shockwave-flash’]){
var plugin = navigator.mimeTypes["application/x-shockwave-flash"].enabledPlugin;
//Flash Playerがインストールされている場合
if(plugin){flashplayer_ver = parseInt(plugin.description.match(/\d+\.\d+/));}
}
//IEの場合
else{
var flashOCX = new ActiveXObject("ShockwaveFlash.ShockwaveFlash").GetVariable("$version").match(/([0-9]+)/);
//Flash Playerがインストールされている場合
if(flashOCX){flashplayer_ver = parseInt(flashOCX[0]);}
}
//Flash Playerがインストールされていない、もしくはバージョンが6以下の場合
if(flashplayer_ver <= 6){flashplayer_ver = 0;}
return flashplayer_ver;
}
これにて一件落着、かと思ったのですが、まだ詰めがあります。
IE以外でFlash Playerがインストールされていない場合、これだとエラーが出てしまうのです。
そこで、try catchを追加して完成させます。
function FlashPlayerVer(){
//初期設定
var flashplayer_ver = 0;
//IE以外の場合
if(navigator.plugins && navigator.mimeTypes[‘application/x-shockwave-flash’]){
var plugin = navigator.mimeTypes["application/x-shockwave-flash"].enabledPlugin;
//Flash Playerがインストールされている場合
if(plugin){flashplayer_ver = parseInt(plugin.description.match(/\d+\.\d+/));}
}
//IEの場合、もしくはFlash Playerがインストールされていない場合
else{
//IEでFlash Playerがインストールされている場合
try{
var flashOCX = new ActiveXObject("ShockwaveFlash.ShockwaveFlash").GetVariable("$version").match(/([0-9]+)/);
if(flashOCX){flashplayer_ver = parseInt(flashOCX[0]);}
}catch(e){}
}
//Flash Playerがインストールされていない、もしくはバージョンが6以下の場合
if(flashplayer_ver <= 6){flashplayer_ver = 0;}
return flashplayer_ver;
}
<ここから2011年7月26日追記>
どうやら、IEの場合のバージョン取得時に、ShockwaveFlash.ShockwaveFlash ではうま取得できない場合があるみたいだったので、IEの場合の分岐を修正します。
function FlashPlayerVer(){
//初期設定
var flashplayer_ver = 0;
//IE以外の場合
if(navigator.plugins && navigator.mimeTypes[‘application/x-shockwave-flash’]){
var plugin = navigator.mimeTypes["application/x-shockwave-flash"].enabledPlugin;
//Flash Playerがインストールされている場合
if(plugin){flashplayer_ver = parseInt(plugin.description.match(/\d+\.\d+/));}
}
//IEの場合、もしくはFlash Playerがインストールされていない場合
else{
var flashOCX;
try{
flashOCX = new ActiveXObject("ShockwaveFlash.ShockwaveFlash.7").GetVariable("$version").match(/([0-9]+)/);
}catch(e){
try{
flashOCX = new ActiveXObject("ShockwaveFlash.ShockwaveFlash").GetVariable("$version").match(/([0-9]+)/);
}catch(e){}
}
//IEでFlash Playerがインストールされている場合
if(flashOCX){flashplayer_ver = parseInt(flashOCX[0]);}
}
//Flash Playerがインストールされていない、もしくはバージョンが6以下の場合
if(flashplayer_ver <= 6){flashplayer_ver = 0;}
return flashplayer_ver;
}
<ここまで2011年7月26日追記>
- サンプル
- お使いのFlash Playerのバージョン:
ちなみに、ActionscriptでFlashPlayerのバージョン判別
また、http://www.adobe.com/jp/devnet/flashplayer/articles/ver_check_flp10.htmlでは、Actionscript内でFlashPlayerのバージョン判別方法が載っているので、合わせて参考にしたい(以下抜粋)。
// AS1 の場合
trace( getVersion().split( " " )[1].split( "," )[0] ); // "10" と出力されます
// AS2 の場合
trace( System.capabilities.version.split( " " )[1].split( "," )[0] ); // "10" と出力されます
// AS3 の場合
import flash.system.Capabilities;
trace( Capabilities.version.split( " " )[1].split( "," )[0] ); // "10" と出力されます