「デザインノート EXTRA good design company 水野学」から抜粋して自分なりの解釈を追加した過去メモ。
「iD」メイキング
ブランディング
- 企画書
企画書の代わりに手書きの手紙を書いたそう。誰に対しても有効というわけではない。相手との関係性や、すでに何度もディスカッションした後だから成り立つ。企画書をテンプレート化しない、ということがポイント。 - ネーミング案
4つの方向性で一つにつき6案以上、それぞれ提示されている。
「そのサービスがどのような体験を実現するのか」を軸に方向性を決めるのがポイント。 - ロゴデザイン案
ロゴタイプは、さまざまな書体を組んで出力し、消去法で絞り込んでいくとのこと。この手法は多くのデザイナーが実際にやっていることだと思う。自分も同じ。次からはその候補に挙げた書体組みは削除しないで残しておくのはいいと思う。「色々検討した結果コレになった」より「具体的にコレだけの案を検討してみたが、こういう理由で、コレになった」と視認できる方が圧倒的に理解しやすい。 - シンボルマーク案
個人的にはシンボルマークが作れない、、とはいえ、外注する際は3の内容がしっかり伝われれば、大きく異なるシンボルになることはないはず。
「motta」メイキング
セールスにつなげるデザインアプローチ
- ロゴ、パッケージ試案
書体検証、ロゴ案、パッケージ案 - プレゼンテーション
商品のタッチポイントから利用シーンとユーザー属性を特定し、それに関連した商品を提案するだけでなく、さらにスタッフのユニフォームやノベルティなどの展開案も具体的に提示したとのこと。 - 撮影
「ロゴマーク提案」プレゼン資料
書籍内では、フランダースリネンベーシック企画書がまるまる紹介されている。
タイトル「FLANDERS LINEN BASIC ロゴマークのご提案」全20ページ。
1ページには多くを語らない、1、2行のセンテンスのみで構成されている。
- 共有(4ページ。こうですよね、こういうことをしたいんですよね)
- 共感(9ページ。「とは」。中にいては忘れがちな良いところを「あらためて」指摘)
- プラスα(2ページ。それらを踏まえて、こういう味付けをしました、と共感を強調)
- ロゴ案(2ページ。ここでは、フルロゴと短縮ロゴ)
- 理由(3ページ。どうして、そのフォントを使ったのかの理由)
水野学さんのブランディング論
- 調査:問題を発見する能力を養う
観察する。客観視する。
統計学を使うことはほとんどない。
→ なるほど。確かに観察と客観視は本当に必要で、インプットの数だけ刺激になるし、想像が膨らむ。ただ統計学を使うことはほとんどない、というのは意外。全く使わないと言い切らないところと相当なインプットをしていれば、すでにトレンドを把握している、というのはポイントかも。 - ブランディング:似合わない洋服は着せない
STEP1 ブランドのビジョンを明確にする
STEP2 段階的にブランド価値を高める
「言葉(言葉によるコンセプト説明)」→「商品(商品の説明ではなく、言葉を実現した絵)」→「生活(実際に生活の一部になっている絵)」と段階を踏みながらブランド訴求
→ この流れ、とても大事。第三者視点ならよくわかるのに、自分ごとになるとつい逆順になってブランディングを忘れてしまう
STEP3 全体の見え方を統一する - プレゼンテーション:あらゆる質問を事前に予測する
STEP1 デザインを言語化して伝える
STEP2 質問を先回りして答える
目的を達成するためのさまざまなデザインアプローチを検証し、それらのデメリットを明確にしておく
STEP3 自在性のあるデザインシステム(提案しているデザインがベストであることをアピール) - アウトプット:デザインには優先順位がある
STEP1 シズル(そのものらしさ)
STEP2 徹底した機能デザイン
STEP3 完成
水野学さんの”いいデザイン”を生み出すセオリー
- シズル:的確な「シズル」の見つけ方
ここでのシズルとは、消費者の五感に訴えて購買意欲をそそるもの。これをつかめれば表現手法やトーンも決まる
シズルを見つけるには「っぽい」で分類する(トヨタ式の問いで結論を出すのもアリ)
→ それでもシズルをつかむのは至難なことなのです… - 色の記号化:「色」に情報を集約する
- 書体・文字組み・レイアウト:自分の中の基準を持つ
→ 基本なくして応用なし、と締めくくられ、そのコンテンツにはどれだけの数をこなしてきたかを容易に想像できる内容が書かれている。激しく同感。そしてまだまだ足りない、というか終わりのない領域。