撮影日: 2015/8/25 - 9/2
ウェストミンスター駅で下車。地上に出てすぐに見えるのが、ビック・ベン。厳かな鐘の音が街に響く。
ロンドンでは雨が降ったり止んだりを繰り返すイメージはあった。驚いたのは雨量。「がっつり」降っては止んでを繰り返す。折りたたみ傘を買おうか何度も迷った。ただ、雨上がりの街並みは一段と綺麗だ。
午後。雨はすっかり止み、晴れた。
こんな日はサザーク・エリア近辺のテムズ河沿いを歩きながら、その近くにあるスポットを巡ることにした。
セント・ポールズ駅を降りて、駅近くの案内地図を見て現在位置を確認。裏手すぐ近くにセント・ポール大聖堂があることがわかる。そこから南下して、ミニレアム・ブレッジを渡ると美術館、テート・モダンがある。ここは2000年に旧バンクサイド発電所を改築したものだそう。20世紀以降の現代アートが集まっていて見応えある。
テムズ河沿いの散歩道では、シャボン玉おじさんが次から次へとシャボン玉を空に飛ばす。その近くでは、ストリート・ミュージシャンがテムズ河とセント・ポール聖堂をバックに気持ちよさそうに歌を歌う。人の往来は結構ある。
そのままテムズ河沿いをタワー・ブリッジの方へ2,3km歩く。ガイドブックに載っているスポットが次々目に入る。シェイクスピア・グローブ座、帆船ゴールデン・ハインデ、HMSベルファスト号、ヘイズ・ギャレリア、ロンドン市庁舎、シャードなどなど。メインスポットから離れるほど観光客より地元人たちの方が多くなる。路地裏に立ち並ぶ居酒屋はどこも仕事終わりの人たちで溢れかえっている。そんな人たちを含めた街並みが絵になっている。でもここはこの人たちにとっては、日常で当たり前のこと。そう思うと、日常の中に気づいていないかけがえのないものがあるかもしれない。それはどんな些細なことでもいいのかも。
タワー・ブリッジ。有料だが、地上42mの全面ガラス張りの歩道を歩くことができる。ロンドン塔。テムズ河沿いを散歩しながらずっと対岸に見えていたが、タワー・ブリッジを渡るとすぐにある。ロンドン塔は世界遺産の一つだが、歴史を知ると重い。
郊外に足を運ぶだけの価値が存分にある。
こんなにも素晴らしい建築物を目と肌で感じることができるのだから。
ロンドンからおよそ1時間45分、地上線に揺られてカンタベリーへ。
ロンドンを出た瞬間、びっくりするくらいのどかな風景に切り替わった。郊外へ行くことを強く理解した。
カンタベリー・ウエスト駅に到着。改札を出る。駅から大聖堂が見えると思いきや、タクシーが並んでいるだけで何もない。駅の地図で大体の位置を把握し、歩き進める。民家からのぞく大聖堂。さすが絵になる。10分ほど歩くと商店街へと出る。
商店街の中に違和感バリバリの建築物、それが大聖堂への入り口だ。こんなにも街に溶け込んでいるとは。
聖堂内で日本語版の音声ガイドをレンタルする(有料)。だいたい1時間くらいかけて、音声ガイドを聞きながら大聖堂内を周る。内容はほぼ覚えていないが、その凄さは、目と耳と肌で感じることができた。
音声ガイドを終えてから、もう一度大聖堂内を周る。あらためて圧巻だ。いや、圧巻という言葉では足りない。言い表せないほどの神秘的な空気、歴史を知り、古人が残した痕跡を目の当たりにし、時間を超越して同じものに触れる。
朝から晴れ渡る青空を見たのは、ロンドンに来てはじめて。こんなチャンス、逃したくない。予定変更してでも公園に行く。
どのガイドブックを見ても「マーケット」という括りがある。いまいちピンときていなかったが、とりあえずガイドブックを参考に面白そうなマーケットに足を運んでみる。
リヴァプール・ストリート駅。地上に出て方向を見失う。思ったより大きな駅で、高層ビルが立ち並ぶ。観光客よりも地元人、ビジネスマンが多い。
スピタルフィールズ・マーケット。ちゃんと整備されたフリマっぽい感じ。割とこじんまりとしていて30分くらいで一通り見ることができた。この近くの違うマーケットに行くことにする。通りに面してブランドショップが立ち並ぶ。路地を進むと、昼間からビールを飲む人たちに遭遇。ランチビール、いいよね〜。さらに進むとサンデー・アップマーケットがあり、その裏手にレコードショップを見つけた。ラフ・トレード・イーストだ。
このショップ、入った瞬間からイイッ!と感じた。CDの他にカセットテープ、レコードの扱いもある。店内の奥にはインストアライブができるスペースもあったり、レトロなプリクラ機(£4)があったり。陳列は新旧織り交ぜたラインナップで面白い。
こういうショップが存在することが嬉しい。
ラフ・トレード・ショップはラフ・トレード・レコードから独立した存在とのこと。ラフ・トレード・レコードといえば、あのザ・スミスが解散するまで在籍していたレーベルだ。
音楽の血が騒ぐ。
バラ駅からちょっと歩くとバラ・マーケットがある。このマーケットは日本のアメ横に来た感覚に近い。「食べてって」的な一口サイズの試食を勧めてくれたり、たくさんの人で賑わっている。ロンドン・ブリッジ駅側のマーケット入口近く階段降りてすぐの屋台でパエリアをいただく。一人前が結構なボリュームだが、ふつうに美味しい。
音楽とビールの相性はバツグンだ。パブでお酒を飲みながら、今日はギターサウンドに酔う。
音楽ってサイコーだ。売れてるとかそんなのはどーでもよくて、目の前の音に酔う。生活の一部に、こういう空間はやっぱり欲しい。この気軽な感じ、サイコーだ。
大草原の中に「石の塊」が立ち並ぶ。
これが一つずつ計算されて設置されているというのだから不思議だ。使われ方を解明できても、なぜ作られたのかはいまも分かっていないという。
ストーンヘンジのバスツアーに参加。ビクトリア駅近くの集合場所からバスに乗り込む。2時間くらい走っただろうか、現地に到着。ここは完全に観光地化されており、駐車場には何台ものツアーバスが止まっている。見渡す限り360度草原ばかり。日本語音声ガイドを受け取り、シャトルバスでストーンヘンジまで移動する。
初見。思ったより小さい。草原の中に石だけが存在して、それを遠くから見ていたからだろう。でも石が近づくにつれ、それが石であることを思うにつれ、そのでかさを感じる。音声ガイドがなかったら、「ただのでっかい石」としか思えなかったかもしれない。どのように作られたかを知ると見方が変わる。何とかストーンパワーをもらおうと、ボイスガイドで紹介していた石群の真ん中あたりにあるブルーストーンを凝視する。
オックスフォード、ピカデリー周辺の夜の街を散策する。レジェント・ストリートを歩けば、アップルストア、リバティ、H&Mのようなアパレル系などたくさんのショップ閉館後のディスプレイが夜ならではのイルミネーションとして楽しめる。人通りは昼間とそう変わらないが、違ったタイプの人たちが集まっている。
エロスの像からコヴェント・ガーデン駅まで歩く間、目にしたのはカジノ、カジノ、カジノ!
そして通りに溢れてる若者!観光者!人、人、人!パブには人が外まで溢れている。新宿歌舞伎町が霞むくらい、とにかくエネルギッシュでパワフルだ。
みんなほんとに楽しそう。ふと、それぞれ一人一人が普段どんな生活をして今ここにいるのか気になった。
今もなお、ビートルズの息吹を感じる街。
ユーストン駅から片道3時間半かけて日帰り、リバプールの旅。地上線は机付きの指定席で快適。リバプール駅に到着。駅自体は大きいが、何か物足りなさを感じ、ここが郊外であることを実感する。構内のインフォメーションでマジカルミステリーツアーを申し込む。およそ1時間半のバスツアーだ。
アルバート・ドックまで歩く。それまでの道はロンドンの一部分が移植されたような感じ。ロンドンで見た店舗ばかりが立ち並ぶ。人通りは少ない。二階建てのロンドン・バスが赤ではなく黒だったのにはプチ驚き。
アルバート・ドックには、ビートルズヒストリーがあり、ビートルズの歴史を日本語音声ガイドでたどる。直筆の文書や実物の機材があったり、現場を再現したり、そういう展示物を見るだけでも楽しめた。
マジカルミストリーツアーのバスツアーでは、ジョン、ポール、リンゴ、ジョージ、それぞれの生まれ育った場所や出会いの場を巡る。特にペニー・レインとストロベリー・フィールズに立ち寄れたのは格別に感慨深い。バスツアーの終着地はキャバン・クラブの近く。キャバン・クラブはビートルズが292回出演した伝説のパブで、1973年に取り壊されたが現在の場所に再現されたとのこと。キャバン・クラブの前では、ビートルズをコピーするストリートミュージシャン。観光客と酒酔いの大合唱とダンス。
キャバン・クラブは近くに2ヶ所あり、その一つに入った。ビートルズのコピーバンドが演奏している。満員の客。ビアを片手にみんな大合唱している。ビートルズ好きが集まる場所。
世界各地から集められた数々のアイテム。
ジャンルも様々で刺激されっぱなし。
旅行最終日。フライトまで時間がある。
まだ間に合うメジャースポット、それがバッキンガム宮殿だった。
最後までミーハーに旅する。
グリーン・パーク駅から、バッキンガム宮殿まで歩く。バッキンガム宮殿が近くなったところで整列された木々が並ぶ。その木々の中の一本に目を奪われる。「顔」。これぞまさに人面樹。辺りは心なしか「しん」とした気がする。
1995年発売のUKバンド、オアシスのセカンドアルバム「モーニング・グローリー」。発売直後から世界中で爆発的な売り上げを記録した。 アルバムジャケットが撮影された場所は普通の路地裏通りだった。
1999年に大ヒットした映画「ノッティング・ヒルの恋人」。主人公たちが出会う本屋へ。撮影した場所は現在お土産屋さんになっており、モデルとなったお店はすぐ近くに移転していた。この写真は移転先の店前。
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