この本は、下記の6つの不安を解消するためのハウツー本。
- アイデアが見つからない
- コンセプトが決まらない
- 資金が足りない、集まらない
- 起業後も続けられるか
- 収入が得られるのか
- 知識や技術は足りているのか
これから起業を考えいる方の入門編としてオススメです。一気に読み切れることと思います。以下は本を読んで備忘録としてのサマリーです。
やりたいことを見つける
- 「小さい頃」夢中になってやっていたこととその魅力・役割を思い出す
- 日常的にやっていること、将来の計画もなく、楽しいからやっていること
- 圧倒的に簡単にできること(よく上手にできるね」「よく続けられるね」と言われること)
- 短所、弱点、コンプレックス
- 10人以上に「私はどんな人?」と聞く
- 頭の中にあるすべて、最低100つ
- 過去(体験したこと、出会った人、修得したこと、うまくいったこと、ダメだったこと、やってよかったこと、やらなければよかったこと)
- 現在(自分の環境や思っていること)
- 将来(欲しいものや体験したいこと、どこで誰と何をどのようにこと)
コアコンセプトを見つける
「誰に x 何を x 独自性」
「誰に」を一人に絞る
- どんな仕事で、その中での役割は?
- 出身はどこで、住んでいる場所は?
- 持ち家か賃貸?
- 家族構成は?
- 仕事の日のスケジュールと休日は何をしている?
- 趣味は何?
- 口癖は?
- 将来はどんな夢を持っている?
「何を」は深掘りする
お金を支払う理由は、「問題解決」か「未来創造」の二つ。
スモールビジネスでは、経費が高くつくことが多い「未来創造」より緊急性の高い「問題解決」の方がお金を支払う可能性が高い。
問題解決:商品(サービス)は、お客様のどんな悩みや問題を解決するか?
必ずしもやりたいことそのものを提供する必要はない
たとえば歌が好き = 歌手になりたい ではなく、歌の周辺には無数のビジネスの広がりがある
独自性
一番こだわっていることは何か(実は普通に思ってることかもしれないし、すでにあると思っていることかもしれない)
↓
客観的・物理的にわかる「実質価値」にしか意味がないわけではなく、主観的・抽象的な「感情価値」も独自性になりえる
↓
・独自性とは圧倒的な能力・実績・品質のこと
・難しいときは「誰に」「何を」は一貫性を持った上で「組み合わせ」てみる
・それも難しいときは、今まで生きてきた軌跡そのものを使う
↓
ある程度の形ができたら少しずつでも情報発信する
↓
徐々に独自性(物語)が肉付けされ、体温と血が通いはじめる
↓
お客様が商品(サービス)を買う理由
コアコンセプトを磨き続ける
- お客様の声を聞きながら、積極的に見直しをはかり、より詳細に、よりピントのあった形に、より喜ぶようなものにする
- 300回の改善をすれば成功する
- 受け入れなかったら変えればいい
起業に必要な資金
ざっくりと開業資金と運転資金を見積もってみる。その3倍を用意したいところ。
他者に資金を応援してもらう場合
事業の社会性と収益性が大事。
金銭的・社会的リターンが見込まれる、投資としての借金。
「事業が軌道に乗ったあかつきには、〇〇円のリターンをします」
「毎月〇〇%の金利をつけてお返ししてゆきます」
「このようなメリットを提供させていただきます」
「社会的にこのような貢献ができます」
幸せな起業
本当にやりたいことをコアコンセプトに整えたあとは、どのような商品ラインナップをそろえ、お客様に最大の満足提供しつつ、自分自身が豊かになってゆくのかを設計することが大切
「やりたいことをやっていればお金は後からついてくる」の裏側には、きちんとしたビジネスモデル設計ができている
ビジネスモデルはセールスフローに置き換える
セールスフローはコアコンセプトと密接に繋がっている
売り上げ = 見込み客数(販売個数) x 商品単価 x 販売成約率(リピート率)
見込み客 = 誰に
単価 = 何を
販売成約率 = 独自性
セールスフローを構成する3要素
- フロントエンド
- 目的は集客。最高の商品(サービス)に触れてもらう(低価格商品など)。最高であることが必須。フロントエンド用にダウングレードしたものはいらない。
- ミドルエンド
- 目的は集客。フロントエンドのみで商品の良さを伝えきれない場合などに中間商品を用意
- バックエンド
- 目的は収益。フロントエンド(ミドルエンド)で商材を気に入ってくれたお客様が購入してくれる商品
収益モデル
- 高単価・単発商品
- 商品(サービス)を手に入れることで、お客様はどんな未来を手に入れることができ、どんな感情を満たすことができ、どんな人になることができるか、ストーリーを語る
- 低価格・複数商品
- 「商品数を増やす」か「購入頻度を上げてもらう」戦略が必要だが難易度は高い。お客様にとっても自分自身にとっても継続しやすい形をつくる必要がある
- 低価格・継続商品
- 「継続して購入してもらうためのしかけ」がキー。お客様にとって「必需品である」と思ってもらい「それがない生活は考えられない」というところまでいくのが理想
「低単価・単発商品」だけ、という状態にはしてはいけない。長期的にはお客様も自分自身も幸せになりにくい。
上記に関する示唆が気になる方はぜひご一読をオススメします。
「はじめての起業」成功の秘訣セミナーに参加して(2018年6月2日追記)
購入した書籍を持参するとセミナーが無料ということと、本で得られなかった知識を共有できるかもという思いでセミナーに参加しました。
「10年後の理想の自分」の問いに、実際に言葉にして書こうと試みました。これはキツかったです。ちょうど何をしたいのかがブレて悩んでいたからこその改めて起業について考え始めた矢先だっただけに何も思い浮かびませんでした。ただそう考えるだけでも何か変化は起きたように思います。それだけでもセミナーに参加してよかったです。